トック氏が送る
ホラー映画レビュー


スクリーム

スクリーム

「ホラー映画の法則」

その1 アルコールやドラッグに溺れるな。殺されるぞ。

その2 セックスも同様。罪な行為だからな。処女は助かるんだ。

その3 部屋を出る時は『すぐ戻る』と言わないように。次に会う時は惨殺死体だ。

by randy meeks

えー、ホラー映画紹介、第1回は皆さんお馴染みスクリーム。
お馴染みなんて言いましたが墓標のみなさん知ってるのか正直不安。まあいいや。
監督はウェス・クレイブン。
ホラー映画ファンなら「ああ、あいつね」と色んな意味で頷いてしまう、
一風変わった映画を撮るオヤジ。
そんな彼の代表作は「エルム街の悪夢」「鮮血の美学」「ゾンビ伝説」。
興味があったら観てみて下さい。




あらすじ
 カリフォルニアの平和な田舎町、ウッズボローで強姦殺人事件が起こった。被害者はシドニー・プレスコットの母。夜中町を出歩き売春した際、ナイフでめった刺しにして殺されたのである。部屋に置かれていたコート、目撃情報から、すぐさま容疑者のコットン・ウェアリーが逮捕され事件は解決したかに見えた。
 しかし事件から1年を迎えようとした或る日、シドニーの周囲で不可解な殺人事件が起こる。果たして1年前の事件と関連性はあるのだろうか?コットン・ウェアリーは今も一貫して容疑を否認している。母親を殺した殺人鬼がまだ町にのさばっていたとしたら・・・・・・。




登場人物紹介
Who is killer ???(殺人鬼は誰だ!?)



「ハローエブリバティー!俺、ランディ。この映画の裏主役。趣味・ホラー映画。彼女いない暦17年。そんな俺がホラー映画的な視点で犯人を推理しちゃおうってコーナー。完璧見切り発車。まーでもはっきり言ってフツーに観てたら犯人当てるのは難しいぜ。みんな俺のコメントよく読んで推理してくれよ!それじゃあ始めるぜ!レッツゴー!」





(シドニー・プレスコット)・・・・・・本編の主人公。ウッズボローのハイスクールに通う女子高生。1年前に母親が殺され、また売春までしていたトラウマからセックス恐怖症に陥る。そのせいか彼氏のビリーともすれ違いがち。必殺技は鬼の右ストレートと金的。ケンカ百段を読んでいたのだろうか。


「ま、フツーに考えたら主人公が犯人なわきゃないよな。しかしキミタチ、そこが盲点さ。イタリアが産んだ鬼才、 ダリオ・アルジェント の 『スタンダール・シンドローム』 って知ってる?知らない?あれ話の前半は男が犯人、後半は入れ替わりで主人公が犯人だったんだぜ。びっくりだろ。しかもその主人公ってのはシドニーにも負けず劣らずカワイー女。彼女は作中でめちゃくちゃ犯されて、そのトラウマから殺人に走った。セックスにトラウマがあるってとこではぴったりさ。話逸れるけどスタンダール〜の主人公役の女優、アルジェントの実の娘。 アーシア・アルジェント って言うんだけど。娘のレイプシーンでカメラ回すってどーよ。そこに正義はあるのかと。ま、んな話は置いといて、ホラー映画的に見ればシドニーはクサイ。普段やらせねーってとこも怪しいぜ。俺の童貞アンテナがそう言ってる。でもフツーに見たらとってもいい娘。俺のくっだらねーホラー話も聞いてくれるし。今時こんな娘いねーよ?ちょっと気ぃ強いところもご愛嬌。シドニーが殺人鬼なら俺一生童貞でいいかも。なんつって」

シドニー犯人予想★★★



casey becker (ケイシー・ベッカー)・・・・・・ちょっとフケ気味の女子高生。お留守番が趣味。『ハロウイン』ばりの肉切り包丁片手に電話に出る困ったちゃん。彼女の家にかかってきた悪趣味な悪戯電話。「ハーイ、ケイシー。イマナニシテル?ホラーエイガハスキ?」話につられ庭を覗くと椅子に縛り付けられボロボロになった彼氏の姿が。ケイシーの叫びも空しく彼氏は惨殺される・・・・・・。


「おいおい、しょっぱなから
『夕暮れにベルが鳴る』 はねーだろ、クレイブンさんよ。ったく今日びビデオ屋に置いてねーっつーのな。・・・・・・ワリイ、こっちの話。それはともかくとして、この娘俺よく知らないんだ。授業かぶってないし。でもよく見ると大昔 『炎の少女チャーリー』 に子役で出てたような気がする。見間違いかな?ちょっと前にトンデモシンデレラ話にも出てたかな?あれ?『チャーリーズ・エンジェル』の中にも混じってたか?たぶん気のせい。だって高校生だもん。とてもそうは見えないけど。そう言えばシドニーが『語学の席で隣だわ』なんて言ってたな。今度シドニーに紹介してもらおー。彼氏も死んじゃったことだし。なんつって彼氏殺害が高度なアリバイ作りって線もありえるぜ。共犯者がいるってオチさ。外から電話をかけさせてたってトリック・・・・・・。おいおい、そうなると 『ダイヤルMを回せ!』 ってことか?このやろ二重メタ・ホラーってか。なんせ監督がクレイブンだからな、その線は十分ありえるぜ。つーかみんな話についてきてる?俺ちょっと不安になってきた・・・・・・」

ケイシー犯人予想★★


 
billy loomis (ビリー・ルーミス)・・・・・・シドニーの同級生かつ彼氏。おとこまえ。押し倒しても最後の最後で我慢する。典型的な優等生タイプ。仕切りたがりがたまにキズ?意外とホラー映画も観るらしい。スチュアートと仲がいい。


「やいシドニー、こんな男捨てて俺に乗り換えちゃえ。ごめん、言ってみただけ。つーか俺こいつ苦手。いきなり俺のバイトしてるレンタルビデオ屋来て偉そうにするし。冗談通じないもん。おとこまえだし。だから言うわけじゃないけど、主人公の恋人が殺人鬼ってのはいかにもありそうな線。密かにホラー映画借りてくしな。真面目な青年が実は殺人鬼でしたってパターンか。うわ、ありがち過ぎてやだ。でも怪しい。でも彼女が敵側でした、って映画は数あれど実は彼氏が敵側でしたってホラーはあんまりないかな?
『ゼイリブ』 なんてラストのラストで彼女が洗脳されててヤだったよ。主人公が10分くらい友達の黒人と殴り合いするのは面白かったけど。いつまでやってんだテメーは。ま、彼氏が犯人ってのは糞ホラーで気が狂うほど観た気がするけど、タイトル思い出すのめんどくさいから心の中に閉まっておきます。おやすみなさい」

ビリー犯人予想★★★★



stuart macher (スチュアート・マーカー)・・・・・・ビリーの友人。アホ。テータムの彼氏。テータムと付き合う前はケイシーと付き合っていたらしい。振られたという噂もあるが、本人は捨てたと言い張る。


「一口に言って下品なafo。いやマジで。ちょっと喋ってみりゃ分かるって。こいつafoだって。まあノリはいい奴だぜ。家貸切でパーティー開いてくれるしなー。アルコール・ドラッグなんでもアリ。まーりーわーなーぱーちー。ってデューイがそこら辺見回ってるからドラッグは無理だけどな。とにかくホラー映画なら真っ先に殺されそうなタイプだな。
『13日の金曜日』 でセックス覗かれて『こんなとこでエッチしちゃってごめんなさい』って謝りながら殺された ケビン・ベーコン みたいな。消したい過去だろうな。つーか俺が殺人鬼ならこいつ殺してる。後ろからグサッて。たぶん」

スチュアート犯人予想★★



randy meeks (ランディ・ミークス)・・・・・・シドニーの同級生。ホラー映画マニア。童貞。


「おい!それだけかよ!・・・・・・まあいいよホントのことだし。いいよいいよ、どーせ俺は彼女いない暦17年のしがねえヤローさ。あーあ、誰か俺の童貞奪ってくんねえかな。もう誰でもいいよ。オルガでもいい。どんとこい。でもビョーキだけは勘弁な。・・・・・・え?俺が犯人じゃないかって?ホラー映画真似て人殺しまくってんじゃないのって?んー、キミはホラーを誤解してるね。後で俺ん家来なさい 。
『ゴア・ゴア・ガールズ』 とか見せたげる。・・・・・・はぁ、んなこと言ってから彼女できねーんだよな。とほほ。ちくしょー!!シドニーもビリーもテータムもスチュワートもケイシーもみんな死んじまえ――!!なんつって。いや俺じゃないよ。俺殺ってないよ、ホントに。マジで」

ランディ犯人予想 だからやってねーって!



tatum riley (テータム・ライリー)・・・・・・シドニーの同級生かつ親友。またよき理解者。セクシー。デューイの妹。兄弟仲はあまりよくないようだ。スチュワートと付き合っているところを見ると残念ながら男を見る目はない。


「うーん、彼女も殺されそうなタイプ。ホラー映画的には。でもシドニーの事情を知ってる数少ない友達だから、密かに恨みを抱いているとすれば、今回の事件を起こしたって可能性はあるね。こじつけっぽいけど。セクシーな殺し。一口に言ってガール・キラーは甘い甘いアメさ。巧みに誘われて気がついた時には殺されてる。綺麗な薔薇には棘があるって言うだろ?ベッドに誘われ気づいた時は色んな意味でステア・ウェイ・トゥ・ヘブン。みんな気をつけよーな。
『氷の微笑』 にはなりたかねーよな。 『ミザリー』 みたいになんか全然違う方向で殺されそうになるケースもあるけど。つーかシャロン・ストーンとキャシー・ベイツどっちに殺されたい?って聞かれたらシャロン・ストーンじゃんよ、問答無用で」

テータム犯人予想★★



dewey riley (デューイ・ライリー)・・・・・・心配性のダメ警官。テータムの兄。今回の事件で取材に訪れたゲイルに対し密かに恋心を抱く。はっきり言って気が弱い、が、やる時はやる・・・・・・?


「あー、俺もダメ人間に片足突っ込んでるけど、この人は両足突っ込んでるね。ずっぽり。いい人なんだけどなー。いい人過ぎて利用されるんだろな。賭博黙示録カイジに出てたら真っ先に「FUCK YOU!ブチ殺すぞ・・・!ゴミめら・・・!」なんて言われて地下放り込まれて半泣き状態で働かされてそうなタイプだな。ごめん、ホラー以外の話ししちゃって。でも気が弱いと思わせておいて実は殺人鬼でした、ってパターンはアリだぜ。アリアリ、全然アリ。警察官が犯人ってのは意外と盲点だよな。現場にいても怪しまれないわけだし。証拠隠滅だって簡単にできちゃうわけさ。この映画のパロディ
『最終絶叫計画』 では確かこいつが犯人だったな。つーことはモトネタのこっちでも犯人なのかな。絶叫計画はあんまり下らなさ過ぎてもう思い出したくないんだけど。つーかホラーじゃねえじゃん。えーとホラーで警官物と言えば 『地獄のマッド・コップ』 だな、うん。地獄から帰ってきた警官が復讐するってストーリーの。タイトルアホだけどあれケッコーいい話なんだよね」

デューイ犯人予想★★★



cotton weary (コットン・ウェアリー)・・・・・・シドニーの母親を殺した罪で監獄に。本人は一貫して容疑を否認。まだ牢屋の中にいるはずだが・・・・・・。


「なんつーか、いかにもって奴じゃん。こいつぜってー犯人だよな。殺ってるよ、絶対。じゃつまんねえからたぶん殺ってねえんだろうな。コートが見つかったって警察は報道してたけど、うーん、そんなの何とでもなんじゃねえの?密かに脱獄してまた殺りだしたってパターンは考えられるな 。
『ハロウイン』 のマイケル・マイヤーズかよ。マイケルよりはまだ人間っぽいかな、うん。そんなことよりごつい身体して女みたいな名前なのねー。案外花言葉とか詳しかったりして。実はケッコー好きなんだよね、俺も。あれ?何の話してたんだっけ?」

コットン犯人予想★★



gale wethers (ゲイル・ウェザーズ)・・・・・・通称お天気おねえさん。ワイドショーのレポーター。人気はちょっと落ち目。性悪女。転んでもタダでは起きないがモットー。1年前の事件を取材した際、真相本を出版し、コットン・ウェアリーの無罪を世間にアピールしようとした。というのは建前で本音は金儲け。内気なデューイをもてあそんでいるようにも見えるが、あれでまんざらでもなかったりして。


「ほんっとに悪女。まあかわいいとこあるんだけどね。マニーマニーってとこがたまにキズかな。今回取材で訪れたっていうけど、さては自分をアピールするために自ら事件起こしたのかも。名前売れるじゃん。本だって出せるじゃん。そこまでするかあ?って思うかもしんないけどこいつならやる。やってもおかしくない。1年前の事件にやたら詳しいのもおかしいぜ。ひょっとしてコットン・ウェアリーをはめたのか?デューイとはお似合いなんだけどね。あれで。悪女と言えば
『蜘蛛女のキス』 なんてどーでしょー。いや全然面白くなかったから見ない方がいいよ。うん、暇でも観ない方がいい」

ゲイル犯人予想★★





作品感想


 演出については残念ながら、あまり恐怖を覚えるほどのものはない。目を引くものと言えばビデオカメラの録画時差を使った恐怖描写、また『ハロウイン』のシーンをメタ的に見せた描写。(『ザ・トレイン』でも多少用いられていたと思うが、スクリームでは露骨にプロットに組み込まれている)。殺害シーンもライトです。あくまでノリはコミカル。糞ホラー好きのおっさんが「お前らこういうの好きだろ?」的なノリで作ったカンジ。
 ただスクリームには発想の転換を用いた新しさがある。それはスラッシャー・ムービーのイメージを逆手に取ったサスペンス。例えば「恋愛ドラマ」で「或男優と恋人関係にある女優」が「家で急に吐いた」とする。ただ吐いただけなのに、おそらく観ている側はそれが『つわりである』と解釈する。それは多くの恋愛ドラマにおいて女優の嘔吐=つわりとして半ば記号化されているから。でも、それがつわりではなく急性胃炎によるものだったとしたら?ただの食べ過ぎだったら?ほとんどの人はそんな風に思わないんだな。吉本作成お笑いドラマで山田花子が嘔吐するならまだしも。スクリームはそうやって観客の目を騙し、ラストまで飽きさせない展開で進む。もちろんホラー映画をよく知らない人にも楽しめるように配慮されている。というかあまりホラー映画を観てない人ほど『ホラー映画ってこうだったのに!なんでこうなるの?』と言わされてしまうような作りにしている。またそう思わせるために、色々と洗脳的なセリフを言わせたりシーンを挿入したりしている。
 例を挙げると作中にホラー映画の名作『ハロウイン』が流れるシーンがあるんだけど、それについてホラー映画マニアのランディは殺人鬼の描写やカメラ割り、演出の話は一切せず、『ハロウイン』に出演しているジェイミー・リー・カーチスの胸を強調して語る。(ちなみに作中でビデオ屋の客としてちょい役でオバサンになったカーチスが出ていたりする)また『ハロウイン』の殺人鬼マイケル・マイヤーズが男を殺害するシーンで、実際は血は出ていないのにも関わらず、その他大勢が『うわ!安っぽい血!』なんて言うシーンもある。嘘じゃん、みたいな。うーん、ちっと哀しい。あー、スクリームしか観てない人が『ハロウイン』ってこんな映画なんだって思ったらやだなーって。まあ他人の映画の感想についてあれこれ言うこっちゃないけれど、クレイブン、ズルイと思ったのは事実。つーか、小金稼ぎかよ、オイ。また『鮮血の美学』みたいなの撮れよ、と言いたくなってくるんだけど、実際売れちゃったんだから、なんだか哀しい話だーね。
 こんなやり方ができるのは、クレイブン自身に『今の若者達はホラーをワンパターンで女優のマフィンしか見るべきところがないアホな映画だと認識している』つー計算があったからだと思う。だからホラー映画の法則なんてことも言えてしまうわけ。おっぱいは一応見るべきところの 1つなんだけどさ。否定はしねえ。つーかジェニファー・ラブ・ヒューイットは脱げ。
 余談で日本でもそういう認識になっているのは、ホラーに糞率が高いせいもあるだろうけど、金曜ロードショーが「13日の金曜日」シリーズをアホみたいに流しまくったせいだ。たーぶーん。
 ここまでうだうだと言ったけれど、結局面白いの?って聞かれれば俺は面白いと答えます。というのはセリフ回しや、テンポの良さ、二転三転する展開で十分楽しめるから。特にラスト辺りの○○と○○の掛け合いはバカっぽくてめちゃくちゃ好き。ってなわけで大人数集まって「おい、笑えてちょっとスリルのあるホラー映画でも観ようぜ」なんてノリの時にはもってこいの一本なのです。






ちょっとマニアな話

−ホラー映画の法則、処女・童貞は死なないってどういうこと?−



つーかこれ、真っ赤な嘘。映画によっては処女・童貞も余裕で死ぬ。童貞だからって助かるほど世の中甘くねえ。例えば『グレムリン』では子供が死んだりするし、『ゾンビ』では処女だろうが童貞だろうがガキだろうがゾンビになる。もっとも、この法則は70年代後半〜80年代にかけて流行ったスラッシャー(切り裂き)・ムービーを指しているのだから、あながち間違っているとも言えないんだけど。
 スラッシャームービーって何?話が長くなってしまうので余り多くは語れない。俺が長々と説明するよりも「13日の金曜日」を思い浮かべてもらった方が早いかもしれない。端的に言うと、酒飲んでヤリまくってブギーナイツを満喫中の若者が流れ作業的に殺されていく映画のこと。
 余談、ホラー映画に偏見を持っている人はホラー=スラッシャームービーと思っている人が多い。本当に多い。私事で申し訳ないけれど、昔、自称映画通の女教師が



「ホラー映画ってバカですよねー。ワンパターンで脳味噌なくても観れますからねー」




って言い出して。これは腹立ったね。あんまり腹立ったから





「テメ俺のレザーフェイスをバカにしたなッッー!」








グサッ!グサッ!








「なにしてるんだトック!」







「うるせッッー!!!」








グサッ!キャー!











ジョーク。


ココハジョークアベニューデス。


 本題に戻して、SEXが御法度というのはなぜか?
 当時(70後半〜80年代)の若いメリケン人がちょうど性に対して奔放になり始めた時期で、お固い貞操観念を持った大人が「お前らそないヤリまくってどうぶつやんけ」と性の厳粛を訴えたかったのだと思う。でも、ガキの頃って野郎はアレすることしか考えてないから、映画観ても殺されるか否かよりセックスシーンに目がいってしまって「うわ!外人のオッパイでけー!」くらいしか思わないんだ。残念ながら。
 まあでもそれくらいならまだいいんだよね。1番ひどいのは、暴力描写に快感を覚える人のオナニー道具と化してしまうケース。特に快楽殺人者の中で「スラッシャームービーを使ってオナニーしてました」なんて話は、かのA少年を始め、山ほど事例がある。

「セックスと殺人が同時に描かれたシーンを見ることによって、両者が条件反射的に結びつく」

 これはそっち方面の人の見解。

 特に幼年期は精神的にも肉体的にも性機能が発達し切っていないので受ける影響が大きくなってしまうらしい。フロイト主義者じゃないけどね、実際そうなってしまう危険性はあるらしい。映画に限らず芸術作品って製作者の手を自動的に離れるもんだから、まあ仕方ないと言えば仕方ないんだけど、あまりにもひどい。だからホラー映画の年齢制限に関しては、俺はきちんとした基準を持ってしっかりやるべきだと思う。(まあガキの頃から100本200本見まくってた自分が言う資格はないかもしれないけど)ただ意図したメッセージを対極に受け取られたあげく犯罪が犯され、結果ホラー映画市場が縮小されるのは、皮肉以外の何でもない。(現にスクリームは酒鬼薔薇事件で公開が遅れている。加えて劇場数も縮小され上映期間まで短縮された。日本で熱狂的なファンを得たのはビデオがレンタル店に出回るようになってからなのだ)

 えーと、まあなんだかんだ言ったけど、エッチしたら殺される、なんてのは単純に作った側の気持ち考えると、テメーがモテなくてむかついてただけなんじゃねえ?って疑惑が。親心ってか。んなわけねえ。だいたいどこの誰が誰とやろうと勝手でしょーが。ていうかみなさん思います?彼女or彼氏と幸せ満喫してて「お前らヤリスギあかんで」とか思います?別に他の理由でできないのならまだしも。


つーわけで「ゴムをつける奴は死なない」くらいにすべきだよね。
(逆説的ex キラーコンドーム)


それではまた。次回は本格的なこわ〜〜い映画を紹介しようと思います。さよーならー。





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