るろうに剣心という原作自体に2D格ゲー的な技が多いこともあって、
未だに誰もが夢を見続けているるろ剣対戦格闘。
しかしそれは3Dという形ではあるがすでに存在している。
それがこの『るろうに剣心 維新激闘編』であり、
リアルタイムでは間違いなくクソゲーだろうということでスルーしたのだが、
この度、980円で捕獲を試みることにした。
■キャラクター
まず、気になるキャラクターを見て行こう。

緋村剣心

相楽左之助

鵜堂刃衛

ひょっとこ

般若

式尉

四乃森蒼紫

斎藤一

神谷薫
以上、9名に裏左之助的な斬左を加えた10キャラである。
キャラゲーなのに少ない、と思われるだろうか?
それとも、イロモノ多すぎるだろ!という感想に終結するだろうか。
御庭番衆は蒼紫様だけで良いよ、というシビアな方も居るだろう。
逆にべし見も出して欲しかったというコアな方も居るだろう。
その辺は悲喜こもごもだろうが、これが維新激闘編の登場キャラクターである。

調べてみた所、このゲームの開発時はアニメ版が丁度、雷十太編辺りから
心底しょーもないオリジナルエピソードに入っていた時期のようである。
るろ剣アニメのオリジナル短編は総じて、努めて変化のないお年寄り向け時代劇を
わざわざアニメにしたような、やんちゃ盛りの子供達が観るにはあまりにも退屈な代物だった。
るろ剣を楽しみにチャンネルを合わせた少年少女達が憐れなほどだった。
本当にどうでも良いような話ばかりだった。

話が逸れたが、つまりこのゲームはアニメが京都編に入った直後辺りに発売されているのである。
よって、斎藤一が入っているだけでも凄いファンサービスなのだ。
事実、斎藤は隠しキャラであって、斎藤絡みのアニメムービーはアニメ版の流用ではなく、
ゲーム用に描き下ろされている。と思う。アニメ版はもっとクオリティ高かったはず。

確か少年ジャンプ誌上で斎藤一の声が鈴置洋孝さんに決まったとの報が、
アニメで登場するかなり前に出ていたはずなので、ギリギリで開発が間に合ったのだろう。
今作でも斎藤の声はもちろん鈴置洋孝氏である。そして御庭番衆は声が違う
蒼紫はアニメ通りの安原義人さんだが、他の御庭番衆はわざわざキャラを作ったうえで声が違う。
とてもぞんざいな扱いを受けている

詳細を書くと、ひょっとこは小村哲生さん(原作アニメでは比留間伍兵衛と尖角)、
式尉は鵜堂刃衛役の大塚明夫さんの使い回し、
般若は上記の斎藤一の使い回しで鈴置洋孝さんである。
恐らく数合わせでポリゴンモデルを作ったは良いが、
わざわざ声優を呼ぶ金は無駄だ、とプロデューサーが判断したのだろう。
残念なことだが、あながち間違ってはないと思われる。

また、アニメムービーに登場する沖田総司や瀬田宗次郎、大久保利通もまた声が違う。
というより、これらのキャラはまだアニメ版でのキャスト自体が決まっていなかったのだろう。
雷十太がいないのは知らない。

■どんなゲームなのか?
開発がゼロディバイドで定評のあるズーム社ということで、いわゆるバーチャファイターである。
小攻撃、大攻撃、ガードの3ボタンと前転後転が基本操作だ。

→→小で左之助頂肘が斎藤に炸裂!
まだ二重の極みは使えないから素手左之助には何の武器もないぞ!

強烈なカウンター般若サマー!
般若は技もコマンドもほとんどジャッ●ーなので初プレイでも使い易い!
その代わり原作のように腕が伸びたりはしないぞ!
カギ爪も一切に使わずに正々堂々と勝負するんだ!

終始このような感じである。原作の技はあまり見ない
しかし、3D格闘の基本は出来ており、挙動に違和感を感じることはない。
そこはゼロディバイドのノウハウが生きた格好であると言えるだろう。
難易度を上げた際のCPUのマニアックなアルゴリズムは
およそ子供向けのキャラゲーのそれではない。
問題は、何故るろ剣でバーチャを作っているのか?という根本的な部分のみである。

他、技を出しても原作のように「龍巻閃!」などとキャラクターが叫ぶことはなく、
終始、「ほっ!」やら「ふっ!」等と発するだけであり、
勝利ポーズでも名台詞が飛び出すようなことはなくまた概ね「ほっ!」「ふっ!」のみなので
あまりるろ剣のキャラを使っている感じがしないのも特徴と言えるだろう。

その分、アニメムービーがPS1とは思えないほどの高画質で収録されており、
ストーリーモードはちょっとしたダイジェストのように楽しむことが出来る。
基本的にアニメ版からの流用のようだが、本来剣心が倒した相手を左之助で倒したり、
また途中で敗れたりするとIFのムービーが新規で流れるのは非常に凝っていると言えるだろう。
オープニングでは『そばかす』、エンディングでは『HEART OF SWORD 〜夜明け前〜』が流れるのも
今となって実に懐かしく、楽しむことが出来る。

■蒼紫様攻略!!
ここではもしいつかこの世界で対戦が盛り上がることが奇跡的にあったら
メインで使ってみたい蒼紫様を攻略するぞ!
まだ京都編に入っていないので現時点での蒼紫は小太刀二刀流ではなく、
原作のような豊富な技は持ち合わせていないのだが、それでも充分にカッコ良い。
というか、何度説明書を読み返しても回天剣舞さえない
流水の動きも出来ないし、鉄壁の防御と称された小太刀の防御術も使わず
相手の攻撃は普通に腕でガードするという攻守に大きなハンデがある。

そんな蒼紫様の今作での武器は回天剣舞の代わりなのか、小小小小大で出る無双剣舞だ。
これはバーチャで言えば立ちP始動のコンビネーションで、
これが全て繋がるうえに最後の二発が中段で、
ダウンを奪えるうえにダウン攻撃を含めた総ダメージは実に半分近いという恐るべき威力を誇る。
二発目までで止めれば打撃での反撃は受け難いので、
投げ抜けを仕込みながら相手の二択に備えるか、上中段を抜ける前後転を試みても良いだろう。
これが蒼紫の最大の武器である。というか、これがほぼ全キャラ共通の戦法である。

ほとんどのキャラが小攻撃からのコンビネーションで大ダメージなので、
一、二発目で止めながらヒット確認し、その後を繋いで行くだけで強力な戦法となる。
というより、他の単発技は総じて威力がこのコンビネーションを大幅に下回るうえに
硬直が恐ろしく長く、当然、隙に大ダメージの小攻撃コンボを入れられてしまうので、
他の技を使えば使うほど身を危険に晒すだけなのである。
基本的にしゃがみ攻撃で相手の前転やダッシュ投げを警戒しつつ、
立ち小攻撃二段目止めヒット確認を徹底しよう。
また蒼紫は小↓大で立ち小攻撃一段目から下段に移行出来るのも覚えておくと良い。

そんな中で、各キャラ後もう何個かくらいは他にも使って行ける技はあるわけだが、
――使う意味があるのかはともかく――
そういった意味では蒼紫には非常に良い技が装備されている。→小小大の七星剣舞である。
この七星剣舞は単発で使っても初弾が中段であり、二段目止めまでは反撃を受け難いので
威力こそ劣るものの無双剣舞より性能が良い。
無双剣舞のダメージは魅力だが、七星剣舞での牽制の方が択一を迫るには良いだろう。
また立ち小攻撃の当たらない相手のしゃがみ硬直にもこれを叩き込もう。

他、↓大+Gで出る長い足払いも使う意味がある。
これも御多分に漏れずまた硬直がアホほど長いものの、
誇るべきはやはりそのリーチであり、先端さえ当てれば反撃を受け難いのだ。
何より、リーチが長く、ダウンを奪える下段というのが単純に強い。
→→大の浴びせ蹴りも打撃では反撃を受け難いので強力。硬直には投げ抜けを入れておこう。
さぁ最強の華はもうすぐだ!

■総評
およそるろ剣とは言い難いが、基本がしっかり出来ているのである程度は面白かった。