考察 リョウ以外の虎煌拳は誰を煌(うやま)っているのか?

リョウの虎煌拳はロバートとのライバルの証なのは先の考察でも述べたが、
では元祖極限流タクマ、ユリ、餓狼MOWのキャラになるがマルコの虎煌拳は、
一体何者をうやまっての命名なのだろうか?
ここではそれを考察してみよう。

それにはまず極限流開祖、タクマ・サカザキからの経緯があり、
“虎煌拳”は恐らく初めから“虎煌拳”と名付けられていたわけではない。
実はタクマもリョウと同じく、虎と呼ばれる男とのライバルの証に、
“虎煌拳”の名を後から付けた可能性が高いのだ。

タクマのライバルの虎、言わば先代龍虎の拳の相手は、
彼の引退の原因ともなったあの左胸の生々しい傷を付けた男、
リー・パイロンの師父であるリー・ガクスウだと文献にはある。
92才にして尚現役。
ゲーム中での登場の機会こそないものの、
凶悪な荒くれ揃いのサウスタウン刑務所で主事を務めるチャイナタウンの生きる伝説だ。

かつてのタクマとガクスウの闘いは引き分けに終わったが、
タクマは左胸に致命的な傷を負ってしまった。
ここでもう、タクマに全盛期の力は出せなくなってしまっていたのだ。

それでもタクマはむしろその傷を励みに技を磨き続けた。
しかし時は流れての龍虎1でのリョウとの激闘でついにビルトアッパーを撃てなくなり、
2のEDでは左を庇い続けて来た右腕も限界に達し、
故新声社の龍虎の拳の謎によるともう暫烈拳も撃てなくなり、ついに引退を決意した。
タクマにとっての虎は、ゲームに登場せずとも因縁の人物なのである。

だが、チャイナタウンの虎の実力を認めればこそ、
タクマは彼を尊敬し、自らの技に“虎煌拳”との名を付けたのだろう。
よってこの技のデフォルトはあくまで“虎煌拳”と考えるのが自然である。

つまり、

結論 タクマ、リョウ以外の“虎煌拳”はあくまでただ“虎煌拳”という技であり、
    特別誰かを煌っているわけではない


ということになるだろう。
強いて言えばタクマの最初の思い、リー・ガクスウを煌っているということになる。

やがて息子リョウと、親友の息子にして天才、ロバートの才覚を見たタクマは
互いの拳を讃え合い切磋琢磨し成長するよう、まだ幼い彼らだったが、
リョウには“虎煌拳”、ロバートには“龍撃拳”として“虎煌拳”を授けた。
その後、彼らは立派に奥義を使いこなし、タクマの願った通り永遠のライバルとして技を磨き合い、
心身共に強く、逞しく成長したのである。

尚、タクマが無条件に龍役でガクスウを虎にしているのは、
龍虎1のラストステージ、かつての極限流道場の跡地と思われるKARATE GYMの柱に
龍の紋様が記されているところから察するに単に彼が龍好きだったのか、
先に周りからタクマ、ガクスウで龍虎と呼ばれそれが気に入ったのか、そんなところだと思われる。
自らの異名を道場の売名シンボルとして使っていたのかも知れない。

息子、リョウもそのイメージで誰からともなく
“無敵の龍”と呼ばれるようになったのではないだろうか。