魔に魅いられし者…… ……その名は……!!?
霊鬼化現の章

テリーは自分もズタズタにされているのに、
「オレは鉄人だ つかれを知らねぇ男よ」と言ってアンディを支え、兄の貫禄を見せました。
そして、パオパオカフェへ帰ると、



ボブが死んでいました。

後でジョーが診断した結果、意識を失っているだけということになりましたが、
もうボブの出番はこれで終わりなので、実質死にました。
ボブは特に街の人達に慕われていなかったので、誰も逃がしてくれませんでした。
ボブを殺したのは望月双角でした。

一方の山崎は夜の街を一人で歩いていました。
するとそこへフランコが車で現れて、敬語で出迎えしました。
山崎は「おう フランコけぇ……」と言い、田舎者口調を改める素振りを見せませんでした。

すると、なぜか上空から人が降って来て、
山崎を庇ったフランコの背中にヌンチャクが当たりました。
それは山崎を追って来た香港刑事、ホンフゥのヌンチャクでした。
不意打ちを行ったホンフゥは、その行為が象徴するように、



悪人面でした。山崎よりもおよそ悪人面でした。



初登場時とあまりにも違った、醜悪で禍々しい邪悪な顔でした。
ぼくはホンフゥと作者の先生に、どういう心境の変化があったのか心配になりました。

山崎が指を弾くといつかのウォーズマン達が大量に現れました。
山崎は一人で歩いているように見えて、その実、大量のウォーズマン達を隠していました。
ウォーズマンは山崎の親衛隊だったのです。
ホンフゥはヌンチャクを振り回してウォーズマンに襲い掛かりました。

次のページではテリー達と双角に場面が移っていました。
双角はボブが強いから秘伝書に魅入られる前に殺したと言いました。
その言い草が頭に来たテリーはメンチを切りました。

しかし、すでに秘伝書は舞へ取り憑いていました。
双角は舞のことを天龍と呼びました。
秘伝書狩りが使命の双角は舞へ襲い掛かりました。
でも、テリーは割って入って双角を殴りました。

殴られた双角は舞を今、始末しておかなければ
取り返しの付かないことになるとテリーを説得しました。
しかし、テリーに「じゃかましい」と怒られてしまいました。
「てめえがなにをのたまおうとオレたちゃあ仲間みすみす死なすような人間じゃねぇんだ!!」
テリーはさらにメンチを切って双角に怒りました。
すると、双角も「みな殺しだ!!」と言って怒りました。外道と外道の闘いになりました。

次のページをめくると、ホンフゥがウォーズマン達を全滅させたところでした。
ついに山崎を引っ張り出したホンフゥでしたが、1コマでやられました。

次のページではまたテリー達でした。



今度はちゃんと邪棍舞に直っていました。
アンディとジョーが袋叩きにされる中、テリーは一発で本体を見切り、アッパーを浴びせました。
皆がビックリしたのでテリーは解説を行いました。

「ばかやろう オレにゃあもうそんなまやかしは通じねぇよ
 オレは一度見た技には二度とかからねぇ
 本物のおまえだけにゃあ……」




実にしょーもない理由でした。

また、同じ技を喰らわないと自慢したテリーですが、
ホア・ジャイのドラゴンキックは合計四発も喰らったことを
ぼくは昨日のことのように思い出すことが出来ました。



すると、双角は今度は鬼を出しました。
「な なんとォーッ!? 奴の体から鬼が〜っ!?」とジョーが親切に説明しました。
何の役にも立たないジョーはそんなことくらいしかすることがありませんでした。
テリーはパワーウェーブで対抗しました。



でも何か普通のパワーウェーブとは違いました。
ぼくはこちらの方こそ原理を説明して欲しいと思いました。

双角を倒すと、牙の生えた舞が邪悪に笑っていました。
テリーは舞の体から天龍を追い出すことを宣言しました。
まだ体に慣れていない天龍は宙に浮き、そして瞬間移動で消えました。
テリーは天龍が消えた空間へとメンチを切りました。
次のページでは山崎がフランコに声を掛けて急かし、「天下取りだぁ!!」と大声を出していました。



梟雄無残の章

舞を捜すテリー達ですが、あまりにも見付からないので、
「砂山からゴマ粒をみつけだすようなもんだぜ……」と弱音を吐きました。
するとそこへ、ハーレーに乗ったブルー・マリーが現れて、力になると言いました。

山崎と崇雷、崇秀は例によって火曜サスペンス劇場の崖にいました。
この時点で、誰かが落ちるのだろうことが容易に想像出来ました。
誰が崖から落ちるのかルール無用のデスマッチが行われる予感がしました。
三人は天龍が舞の体を完全に支配するのを待っていました。

テリーはマリーのハーレーに乗り、一緒に走っていました。
マリーはそこに山崎達が居ることを知っていたので、バード渓谷へ行くと言いました。
そして、秦崇秀、秦崇雷と共に秦の三鬼神が揃う時を待っていることも知っていたので、
そこに秦天龍が現れると予想しました。
天龍はギースの体を支配出来ず、共存するしかなかったのですが、
舞の体ならば強く表へ出ることが出来ました。ギースを倒したのが仇になったとマリーは言いました。
秘伝書に眠る秦天龍、秦空龍、秦海龍はそれぞれ女子供という弱い者を選び、
体に乗り移ったのだと聞いて、(原作では)子供が好きなテリーは怒りを露わにしました。



でも女の人には特にやさしくないのをぼくは知っていたので、舞のことが心配になりました。

バード渓谷では山崎と秦兄弟が余裕の表情でテリー達を待っていました。
山崎はマリーを敢えて泳がせてテリーを連れて来たと言いました。
わざわざテリーにこだわる理由はぼくにはよく解りませんでした。
山崎は用済みになったマリーに気弾を撃ちました。ゲームの餓狼伝説にはない技でした。

テリーの相手にはフランコが出て来ました。
マリーはテリーにフランコは山崎に息子を人質に取られていることを教えました。
すると、テリーは同情するでもなく、説教を始めました。

「なさけねぇ そりゃあなさけねぇ話だな フランコ
 そんなことで武闘家の魂売っちまうとはよ」


「そんなこと」とテリーが言ったので、
それはあまりにも非道いとフランコは殴り掛かりました。
「子を想う親の気持ちがおまえなんかにわかるもんか!!」
テリーは「わかってねえのはおまえだよ!」と逆に怒り、パンチを浴びせました。
そして説教の続きを始めました。

「子供ってのはいつも強く正しい親の背中を見ていたいもんだ
 自分のために悪に手をそめる親ではなく
 正しい道を歩んで自分をすくいに来てくれる親を待っているんだ!」


ですがそれは、山崎の前では詭弁に過ぎませんでした。
山崎は例え子供が相手でも拷問することが出来るのです。

子供(ガキ)は思うだろうよ
 なぜ悪魔に身を売ってでも自分を助けてくれねぇのかとよ」


フランコは悩みました。
そして、悩み抜いて繰り出したキックは、山崎へでした。
息子のために悪魔に従うのではなく、息子のために悪魔を倒す道を選びました。

ですがフランコは山崎には遠く及びませんでした。
指でアキレス腱を引き千切られました。
非常にグロテスクな描写で、この漫画は青少年の健全な育成には向いていないと思いました。
フランコはテリーの口車に乗ったせいで痛い思いをしました。
安易に口車に乗るのは良くないと思いました。

次は手を踏み潰されました。テリーはメンチを切りました。
今度は耳をちょっと裂かれました。テリーはメンチを切りました。
トドメに山崎がフランコの首を絞めると、怒ったテリーがやっと行動に出ました。
いつもは簡単に失うテリーの理性なのに、肝心なときにワンテンポ遅いと思いました。

怒ったテリーは気合だけでクレーターを作りました。
向かって来た山崎を殴り倒し、テリーはメンチを切りました。