ART OF FIGHTING 美形会議 外伝


「アンディが好きなんやけど、なして出ぇへんのですか?
 もう出場せぇへんのですか?」




「…………」




「……これじゃアカンな。わいが送ったて丸わかりや。
 やっぱ標準語で書かなアカン。思ったより骨やで、これは」




「……何をやっているんだ?」




「おお、八神。何や見られとったんかいな。恥ずかしいな。まぁええわ。
 PLAYMOREの開発スタッフの人にアンディは出ぇへんのかメール送ろ思てな。
 あ、せや。良かったら標準語教えたってくれ。
 関西弁やとわいてバレてまうよってな」


「……? 何故そんなまどろっこしいことをする?
 直接PLAYMOREの人間にアンディ・ボガードを出せと意見すれば良いだろう」




「そ、そりゃあ、それや。まぁ…… お前にやから言うんやけどな。
 わいのNBC抜擢は正直、奇跡やと思うとる。
 ほぼ別人にイメチェンっちゅう反則技も使うてしもたし、
 逆に言えばこれで駄目やったらもう…… ちゅう思いもある。ラストチャンスなんや。
わいはホラ、ついカッとなり易いタイプやろ?
ここでPLAYMOREの人と問題起こしてまうわけにはいかんのや」


「……そうか。だから匿名でNBC公式サイトに」




「……ええねんで、八神。笑うてもええ。軽蔑されたってええ。
 今のわいにはこんな卑怯なやり方でしか友情を表現出来へんのや」




「……俺も書こう」




「……!? 八神?」




「貴様がアンディ・ボガードなら、俺は橘右京についての質問を送ることにする」




「……クッ! おおきに…… おおきにな……」




「……フン、たいしたことではない」




「あ、せやけどお前て判らんように書かなアカンで。
 わいらの結託がバレたらことやからな。お前まで巻き込むわけにはいかん。
 いつもの調子で『死ね!』とか書いたらアカンで」



「解っている。俺と判らないように書けば良いのだろう」




「せや。わいも何とか願いが通じるようアンディへのメール気張るよってに、
 八神もええ文章を考えたってくれ」




「ああ」




「…………」




「…………」




「あー、アンディが好きなんやですけど、どうして出てないねん……
 いや、ちゃうな。何とかわいの匂いを完全に消し去らなアカン。こらごっつ難儀やで。
 ……八神、そっちはどや?少しは進んどるか?」



右京さんは!?右京さんは出るんですか!?
 初代サムスピではライバルキャラでありながらSVCでは幻十郎はおろか
 色にまで追い抜かれた感の有る右京さんに光はあるんですか!!?



「…………」




「ん? 何だ?」




「……進んどるみたいやな」