考察 餓狼3のロックは何者だったのか?

餓狼3EDでテリーに拾われ、その後もちょくちょくとテリーのEDに登場する子供ロック。
しかし初登場の餓狼3ではなぜか彼は……



アジア系である
面影は目が赤いところだけだ。

これはなぜなのか?
ではまずテリーとロックの初めて出会いから探ってみよう。

二人が出会った場所は、餓狼3のオフィシャルバックストーリーによると、
メキシコの国境近くの町の孤児が集まる教会。
ここに出て来る“意志の強い瞳を持つ少年”がロックだと思われる。

ここで考えられる可能性は二つ。

一つ目はこの頃、すでにロックは母メアリーを亡くし、教会に預けられていた。
二つ目はその教会自体をメアリーがやっていた。

である。

推測になるが、これは二つ目の可能性が高いと思われる。
餓狼MOWで見られるこのような肖像画が残っていることから考えて、
メアリーは教会の聖母的な存在だったのではないだろうか?
グラントがギースは呼び捨てなのに対して、メアリーには様付けで呼んでいるのも興味深い。

圧倒的な力を持つ権力者は得てして母性に弱い物。
あのギースの妻となると、やはりそのような人物像しか浮かばないのだ。
ロックに浮かぶ天使の羽とも関係がありそうだ。

ロックは母の庇護の下、幸せに育ったがしかし、幼少時にその母は病気で死去。
母を失ったロックは教会の近くで噂に聞くサウスタウンヒーロー、
テリー・ボガードを見かけ、強い視線で彼を捉える。

そして餓狼3テリーED――


「俺と同じ身の上」、すなわち孤児。
ロックはこの時点ですでに父ギースを振り切って孤児宣言をしたと見られる。

つまりロックはこの前にすでにギースに直接会い、
そしてそこで徹底的に親父嫌いになる何かをされたのである。

すると結論は自然にこうなるだろう。
ロックはギースに異常なまでに徹底的なジャパニーズ教育をされたのだ。
そしてあのアジアン姿は何だったのかと考察すると……

結論 ジャパニーズのコスプレ

それが謎のアジア系ロックの正体だったのだ。
ギースに会いに行ったロックはジャパンマニアの父に髪を染められ、肌を染められ、
日本語を叩き込まれ、カラーコンタクトをハメられそうになったところで逃亡。



父と決別し、テリーの元へ走るのだ。

そのトラウマは激しく、憎しみを忘れ立派に成長したMOWにおいても、

「父親を尊敬してるんだな…… 俺とは大違いだ」(対ジェイフン)

などと辛辣なセリフを吐かせている。
ここまで親父アレルギーが激しいと半ば着せ替え人形にされただけではなく、
ふんどし天狗なども強要されたに違いない。

しかしこの教育であの流暢な日本語が身に付いたことによって
新世代の主役の座に付いたばかりかカプエス2にまで出演出来たと考えるならば、
父の教育方針もあながち間違いではなかったと言えるだろう。
親の心、子知らずである。