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KOF マキシマムインパクト レギュレーション

KOF MAXIMUM IMPACT REGULATION "A"

アーケードなのにロードがある。
しかも遅延まであると来て不評を極めたATOMISWAVEがあっさりと終了し、
SNK PLAYMOREが次なる大地に選んだのはTAITO Type X2だった。
まぁとにかくハイスペックな基板なのである。
その第一弾が、勢力図を塗り替えるべく社運を懸けたプロモーションで売り込んだものの、
非常に残念なことになったKOFMI2の調整版、このKOF MAXIMUM IMPACT REGULATION "A"である。

変更点は主にこんな所で、

・アッシュ、マリー、笑龍、溝口追加(アーマーラルフ削除)
・3on3になった。
・上段さばきがレバー前B+C、下段さばきがレバー真下(真下のみ)B+Cになった。
・ガードゲージが普通になり、ガードクラッシュし難くなった。
・足払い系に受け身が取れるようになった。
・投げがレバー入れA+C or B+D同時押しになった。投げ易くなり、対さばきの選択肢が増えた。


後は各キャラ細かいバランス調整が入っている。

これによって何が変わったかと言うと、単純なシステムの改善に加え、
ガードクラッシュし難くなったことである程度、ガードでじっくり様子を見れる反面、
割り込みさばきの難易度を上げることでバランスを取る、という方式に変化したのである。
実際、レバー前さばき、特に真下でしか受け付けない下段さばきはかなり難しく、
実戦レベルでは相手のスタイリッシュアートが大振りになる場面を狙い済ます必要があり、
つまりある程度、全キャラの主要SAを把握する必要が生まれた

これは何でもガードしながらB+C連打で割り込めた
前作からは順当な進化(やはり強すぎの感はあった)ではあるものの、
当然、計41キャラのSAを覚えるなど、尋常な情報量ではない。
しかも、今作は3on3であり、自キャラにも前作の3倍分の覚え要素を要する
その情報量の多さ、尋常ではない

一応、足払いに受け身が可能になったことで下段のリスクが減り、
また各キャラ微妙にタイミングが違い、覚えるのが大変だった
自キャラのダウン追い打ちコンボを覚える必要がない、という点では情報量が減ってはいるが、
ついでに今作はダウン時間が長く、共通して割とアバウトなタイミングで追い打ちが間に合う)
それでもまた今回、フレーム単位の微調整により、最速キャンセルや軽く遅らせての浮き調整、
そもそもキャンセルのタイミングがシビアになった技多数等、“体で覚える”要素が莫大な数有る。

その調整の数々は非常に面白く、発展系コンボとなると概ね100%安定は無理でも80%は可能、
といった絶妙の難易度となっているのでそれに比例するだけの奥の深さはあるのだが、
高速テンポも相まって、その圧倒的な敷居の高さは疑う余地のないところだ。
つまり、調整版だけあってMI2より確実に面白いが、恐ろしく敷居が高い超・マニア向けゲーム
それがKOF MAXIMUM IMPACT REGULATION "A"なのである。
本気で今作を極めようと思うならば実生活の何らかを犠牲にする覚悟が必要だろう。
睡眠時間を減らすとか、ご飯を食べないだとか、学校に行かないとか、ニートになるとか……

KOF maximum impact regulation "A" original sound track

さて今回、アーケード版ということで対戦ツールを押し出しているが、
確かにシステム、キャラ調整的に丸くはなった、しかし、3on3にしてしまったのはどう考えても失敗だろう。
単純に情報量が多すぎるのは当然、元々ゴリ押しワカラン殺しで何も出来ず、
一方的に負けることが他ゲーに比べ圧倒的に多いこのゲームである。
今回、割り込みさばきが難しくなったことでさらにその傾向が強まった。
早々にパーフェクト負けでも喫しようものなら鉄の心もさすがにへしゃげるというものだ。

最初から体力差が付いているケースがほとんどというのも問題で、
概ね跳び越せるようになったとはいえ、ひたすら飛び道具で時間切れまで逃げるスタイルも結局有効。
2Dより遥かに広いフィールド、お手軽で判定の強いジャンプ吹っ飛ばしを利用し、
何とか近づこうと間合いを詰める隙に吹っ飛ばし、そしてまたシューティングモード、
というアホくさい戦法がキャラによっては未だ使えてしまうのである。
強いかどうかは別にして、ここまで絶望的なつまらなさは他ゲーではなかなか味わえまい。
調整版にして、対戦ツール調整を行って尚、こんな戦法が堂々とまかり通るのかと、
3作目にして、しかもアーケード作品にしてのこの進歩の停滞には、
期待していただけに落胆を隠せない。
MI2のときに感じた可能性がどこかへすり抜けて行ってしまった印象だ。
まだまだ丸さが足りなかったのではあるまいか。

ただ、ゲームの出来自体は決して悪くない(というか現時点、シリーズ最高傑作は確実)ので、
後から評価した場合、MIシリーズ決定版として長く愛好される要素のあるゲームではある。
全体的に弱体化調整であるにも関わらず、使っていての面白い感覚、
まだまだ色々なことが出来る要素を残すキャラバランスは神業的な良調整。
スタイルの噛み合う人とやるとやっぱり面白い。

バランス  空気
スタイリッシュアートに恵まれた強キャラは相変わらず強いが、
それでも動かしての面白さを損なわない程度に丸くなっている良調整。
しかし、問題は粗いままのシステムバランスであり、
結局のところ一長一短あってあまり変わっていない。
多少丸くなった程度であり、劇的に評価を上げるほどでもなく。
空気は今回、アーケードの無差別対戦前提ということで
必ずしもスタイルの噛み合う相手とだけプレイするわけにも行かず、
極端につまらない戦法が通用してしまうゲームだけにリアルファイトが心配((((;゜Д°)))
ただ、読み合いの発生する相手となら変わらず面白い。



REGULATION "A" ?

以上、変更点が上記のみということでお察しの通り、今作の操作感覚はMI2と何も変わっていない。
つまり、判り難い当たり判定(特に軸関連)だとか、それに伴って微妙に掴み難い距離感、
度々目に付く不自然なモーション等、MI2の基礎的な欠点はそのままなのである。
明後日の方向にSAで前進する相手の背後からウヒョー! と近づくと
なぜか背後方向にまで攻撃判定があって逆に喰らう、という現象からしてMI2のままだ。

もちろん、最低限のレベルに達してはいるのでこれらを抱えていてもゲームにならないことはない。
しかし、調整版ということで真っ先に手が入るかと思われた部分が放置され、
依然として粗いままというのはシリーズ3作目としては謎だ。
すでに基礎挙動が完成している作品ならともかく。
モーションはMI1から使い回しているので技術レベルが古いのは仕方がないのだが、
ならば新キャラは最新技術で滑らかに動くのかと言われれば別にそんなことはない。何も変わらない。
全体的に古いカメラアングルの使い方等、3Dゲームの基礎は何も進歩していない。

キャラゲーの側面もあるKOFで3D版超必殺技が炸裂したにも関わらず、
ギャラリーが沸くような要素がない……演出力の低さは、
2Dでは超必演出の頂点を極めていたSNK格闘として有り得ないインパクトの薄さだ。
せいぜい“虎殺陣”と“だって!わたし闘うのはじめてなんですもの!”くらいか。
乱舞系等、テンポが悪く、だいたい一度観れば飽きるものばかりなので演出が邪魔ですらある。
もっと、スローを使って緩急を付けるだとか、背景演出だとか、
テンポを損なわない程度に“だって!わたし闘〜”のようなトリプルリプレイを入れるだとか、
これぞSNK! という、何度だって観たいと思わせるだけの演出が欲しい。

アルカディア 2007年8月号に載っていた設定資料で3ゲージロック系投げ超必殺が、



カメラ一周って、それだけかよっ!
AC版キン肉マン、マッスルグランプリとどうしてこうも迫力に差があるのか、
ナパームストレッチ、クラークスパーク辺りはぶっちゃけ同じ技なのに比較して寂しい。

以上から、REGULATION "A"という思わせ振りな副題が付いてはいるが、
これはどうやら単純なMI2VerUP版だったらしい。しかも、技術的な進化はなし。
マニアックすぎるゲーム性共々、このMIシリーズ、今後はどうなるのだろうか。不安だ。

PlayStation2版

KOF maximum impact regulation "A" positive workout
さすがに敷居が高すぎる自覚があったのか、
アーケード版から間を置かず、僅か2週間後に完全移植のPS2版が発売と相成った。
触れなかったがつまり、基板こそ変わったものの
今作で使用したスペックは結局、PS2レベル程度なのである。
(ただし、アーケード版はロードがない)
発売が早いこともあって本当にアーケード版の練習ツールとしての要素しか存在せず、
コスチュームやBGMはMI2から減っているし、CPU戦でのシングルVSさえオンの待ち受け時にしかない。
追加要素はプラクティスとBGMやキャラボイスが聴けるジュークボックスくらいなものである。
ストーリーは存在せず、中間デモは当然、エンディングもない。
ただ、さすがにプラクティスは充実しており、前作の欠点を、設定をセーブ出来ないという点以外は克服。
CPUに動きをプログラムも出来るのでさばきの割り込みポイントを練習出来るのが大きい。
移植度も完璧で練習ソフトとしては非の打ち所のない出来と言えよう。

後は今作でも引き続き“さばきボタン”を設定出来るのだが、これがオカシイ。
レバーを前に入れる必要なく、ただボタンを押せばさばきが発生する。ガードしていてもOK。
つまり、MI2同様にガードしたままさばきボタンを連打するだけでノーリスク割り込みさばきが可能
家ゲーマーに多いパッド派を尊重してだろうが、MIAのゲーム性が根底から覆っている。
しかもオンライン対戦でもこれが普通に使えてしまうため、ラグ以前の問題でゲーム性が違う。
これじゃさばきボタンを使う相手とはゲーセンの練習にもならないのでは……

オンでは足払いに受け身を取るのがほぼ不可能ということもあって、
今作のMMBB、オンライン対戦は残念ながら推奨出来ない。
引き篭もってないでゲーセンに行け、お前ら! という心深いメッセージなのだろう、多分。

>MMBB KOF MAXIMUM IMPACT REGULATION "A"

なかったことにしてください



もう真ん中分けで良いよ……



PICKUP
Type X2
溝口誠
 
決め台詞 漢やったら拳ひとつで勝負せんかい!
プロデューサーを務めるFALCOON氏がSNKvs.CAPCOM カードファイターズDSを手掛ける際、
真っ先に“キャプテン・サワダ”を要求したというのは今も武勇伝として語り草となっているが、
今回、MIAをリリースするにあたって何かサプライズ要員が欲しい、
ということで白羽の矢が立ったのがこの漢、喧嘩百段、溝口誠であった。
このためにわざわざ現版権元のG-mode社とライセンスを結んで来たらしい。く、狂ってる!
>喧嘩百段入門

その内、サムチャイは当然、ライデン、カノウ、豪血寺のババア、
ピエール・モンタリオといったメジャー所は当然、ダイナマイト刑事や毒島、
サンタナ(バーニングライバル)、羅媚斗とかチャタンヤラクーシャンクとか、
ネオポケ妖怪写真館の縁で水木しげるの妖怪武闘伝他色々、食指を伸ばして来そうで空恐ろしい。
オススメは溝口同様、カルトな人気があるレイチェル(マーシャルチャンピオン)辺りだろうか?
個人的にはわくわく7のまるるん希望。かわいいから。

さて、この溝口にいかほどの宣伝効果があったのか冷静に考えれば疑わしいばかりだが、
原作の中の人(デコ社員)を連れて来たのかと錯覚さえさせる独特の耳汚いボイス、
ファイターズヒストリーにおける弱点システムを無理に再現した
頭(正確にはハチマキ)に技が当たると被ダメージは1.5倍になるという特殊システム、
ふんどし一丁で登場するアナザーモデルの晴れ姿等々、
何か昔何となく溝口好きだった人には堪らないファンサービスだったと言えよう。
今後もMIシリーズに出続けられるのかは不明なので、溝口ファンはMIAをチェックだ!



ボツボイスを見るに、予定では“羊の呪い”までもが存在したらしい……((((;゜Д°)))

ちなみに一方、クロスライセンスでG-modeから制作された、
餓狼伝説VS.ファイターズヒストリーダイナマイト』の方は、
まぁ、その、何ともいかがわしい雰囲気に満ち満ちたファ●ナルファ●トとなっていた。
基本戦法もパンチハメがマニュアルで推奨されており、
もはや餓狼やFHDよりもファイ●ル●ァイトへの愛を感じる
ザコ敵として増殖したマットロック哀れ……でも正直、ハマり役

他、マーストリウスがアンドレ役、クラウンがナイフ男役として増殖している。
歩きながら攻撃不可(一度止まる必要がある)等、とても面白いとは言い難いが、
ちょうど欲しいタイミングで回復アイテムが出て来る辺り、微妙にバランスは良い。
1コインクリアで隠しステージがあるらしいので誰か行けた人、詳細教えて下さい。
いや、1コイン無理だって! 奴ら喰らいながら無理やり超必ねじ込んで来るんだもん。

PICKUP
Type X2
笑龍
 
決め台詞 善哉
MI世界にもどうしても飛賊を出したかったらしく、
実は龍には9人の息子の他に、腹違いの娘がおりました!
という、かなりの後付け設定ぶりで登場したこの笑龍(シャオロン)。
具体的な立ち位置は、龍の娘で堕瓏の妹、さらに麟の弟子、ということになる。
飛賊ストーリーはあくまで2Dが本流ということで、話的にも妾の子なら、立場的にもMI飛賊は妾の子。
“笑龍”という陽気な名前からは掛け離れた暗い立場のイジメられっ娘である。
全身を“毒手”のように毒漬けにしたその身体は、常人は触れるだけで死に至るという……

ゲーム的には3つの構えの使い分けでそれぞれ必殺技とSAが変わり、
実質、一人で3キャラ分のボリュームを持つという、気合の入った造りになっている。
暗器使いでもある彼女は構えで使用武器が変わり、またそのリーチの差によって得意間合いも変わる。
自分が覚えるのも大変なら相手もまた対応が大変という実にMIAらしいキャラだ。
そんなまどろっこしい武器隠し持つより毒使えよ、触れば終わりなんだから、
という気がしないでもないが、仕組みを覚えてしまえば使って面白い、これまたMIAらしいキャラである。

金夏画伯
デザインも突飛なモノが多いMIオリジナルキャラにしては割とシンプルで、
旧来のKOFキャラと闘っていても絵面に違和感がない。
地味ながらなかなかの当たりキャラと言えよう。









というのはノーマルモデルでの話で、やはりアナザーではそんな彼女も劇的な変化を遂げる。




ジヴァートマ、ルイーゼのアナザーとチーム組めばたちまち、

悪の三大女幹部完成である(戦隊物的な意味で)


超人学園ゴウカイザーからブライダー辺りを連れてくれば立派な特撮気分が味わえそうだ。